薮田産業株式会社

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圧搾機リニューアルのご提案

セールスポイント
モロミ搾りは酒造工程のクライマックスといっても過言ではありません。しかし上槽場の良好な環境を維持するためにはいくつかの対策が必要です。圧搾機と周辺環境についてご提案させていただきます

圧搾機をご使用の前に

1. 濾過布の底に切り込みをいれる
 濾過布の底に切り込みをいれて底部に清酒がたまらないようにします。
清酒がたまると臭いやカビの原因となります。
※新しい濾過布の場合は当社で出荷時に切込みを入れることが出来ます。
2. 水張りテストをする
濾板に濾過布をつけた後、圧搾機にセットして水張りをします。
水漏れの目立つ個所は濾過布か濾板に問題がありますので必ず修理しましょう。酒洩れは欠減となるだけでなく圧搾機の周辺環境を悪化させます。
※水張りの際水圧をかけると全体的な水漏れは発生しますがモロミでは止まります。水圧がかかっていないのに全体的な水漏れが激しい場合は油圧ポンプの押圧をチェックして下さい。設定値より低くなっている可能性があります。
3. 床の塗装をする
 上槽場の床は酒や酒粕の飛散で最も汚染しやすいので清潔に保つには繰り返し清掃が必要です。
汚染しにくく、清掃しやすい条件を満たすためには耐薬品性の樹脂で塗装するのが最適です。
ただし一部のエポキシ系の床塗料は衝撃に弱く粕箱などでクラックがはいるとかえって雑菌発生の原因になることもあります。耐水性、耐薬品性に加えて耐衝撃性の良好な素材を選定しましょう。

圧搾機をご使用中に
1. 水、エアーパージの励行
 B型(新型)圧搾機をご使用の場合は、もろみ搾り終了時の排圧前に水パージ、エアーパージを必ず実行し粕離しの際もろみ入口△部からもろみが垂れるのを防止して下さい。
濾過布の劣化や、濾板側面へのもろみの流れ出しの原因となります。
パージ工程は自動タイプをお勧めします。
専用のパージ受タンクを使用すると排出されたもろみが全く飛散しません。

2. アングルレールの清掃
濾板の下部に落下防止用のアングルレールが通っていますがこの上に酒粕が残り濾板の間にはさみこむと濾過布を傷めたりにおいの原因になります。
レール上に酒粕が残らないようにして下さい。
3. ろ布の高圧洗浄
 圧搾機から酸臭等が発生した際は早めに濾布洗浄を実施してください。
洗浄のため頻繁に濾過布をはずされる場合は濾過布の両サイドにホックをつけて簡単に脱着できる濾過布もあります。
専用の自動洗浄装置を使用すると洗浄作業が効率的です。

4. エアー洩れセンサーの設置
圧搾板シートの引込み、破れなどがあるともろみや酒がシート内に入り込みエアーホース、分配管を経由して他の良好な圧搾板のシート内にも入り込んでしまいます。
内部に入ったもろみや酒は腐敗して圧搾板を傷めます。
エアー洩れセンサーは圧搾板のエアー洩れを早期に検知して濾板の損傷を防ぐための装置です。

5. 休止期間中の処置
上槽間隔があく場合は3〜4日までは粕離しをせず次回の上槽前日まで低い圧力で圧搾を続けたほうがベターです。

上槽の間隔がこれ以上あく場合は粕離し後、高圧洗浄機で洗浄し圧搾機を閉じて清酒出口側から水を入れ充満します。
数日おきに水を入れ替え異臭の発生を防ぎます。圧力調整用のチャンバーは運転終了後十分清掃して下さい。
従来のチャンバーは清掃しづらい位置にありましたが新製品のチャンバーストレーナーは、内部の洗浄が容易でもろみ中の大きな塊を除去して詰まりを防ぎます。
ユーザーの皆様へ
薮田式自動もろみ搾り機が酒造業界に登場して約40年、この間上槽現場の労務は大幅に軽減され作業者も少数になりました。

反面、蔵人さんの高齢化と共に上槽現場の管理は特に衛生面で多くの問題をかかえています。
ISOやHACCPなど食品製造現場に対する管理基準がレベルアップする中でより効果的で効率の良い衛生管理の実現が望まれています。

当社はこれまでに培った豊富な経験をもとにユーザーの皆様の様々なニーズにお答えできる機種をご提供しています。
当社はユーザーの皆様と共により良い醸造環境の実現のために今後も提案を続けてまいります。